特命リサーチ200FTB

「マサよ、これはいったいどういうことなのか!?」

というわけでY2K問題を無難に切り抜けたFTBは年明けの1月3日スターアライアンスメンバーのANA008便UAとのコードシェア便に乗りこみ、サンフランシスコ経由ラスベガスをめざした。ところでANAは年始早々西武の松坂を起用してハンバーガー計画をぶちあげているが残念ながら機内ではハンバーガーどころかポテトも出なかった。

1月3日(月)

ラスベガスのマッカラン国際空港ではいきなりおびただしい数のスロットマシンの出迎えを受け、世界最強のギャンブル都市の実力をいきなり見せ付けられた。Avisでキャバリエ似のフルサイズカーであるマリブをレンタルしてFTBはラスベガスの市内に向った。マサであれば早速カジノでバカラのテーブルに走り、日本から持ってきた京成電鉄等の販売機で使用できない不良500円玉を使い果たし、すってんてんになった後、「そんなバカラ!」と叫んでいるであろうが、ファーイーストリサーチインクの佐野史郎チーフから特命を受けている私はそのままフーバーダムへ向った。

フーバーダムは1929年の世界大恐慌の年に就任した第31代大統領ハーバート・フーバーとその土木作業員たちが1931年に着工し、1935年に竣功した世界最大のダムである。1931年といえば日本では満州事変が始まった年でその後敗戦へと長い道のりが続くわけであるが、日本が侵略にうつつを抜かしている間にアメリカでは清水、鹿島、大成建設、熊谷組、山口組等のゼネコン会社が束になってかかってもかなわないテクノロジーで治水、灌漑の大作業を行っていたわけである。

フーバーダムビジター駐車場で車を止め、早速Regular Tour($8)に参加した。ツアーはそのほかにHardhat Tour($25)というヘルメットを支給されて行くものもあるのだが今回はリサーチコストを下げるためにレギュラーにしておいた。エレベーターでダムの最深部に降り、発電機やトンネル等を見学した。下から見上げると高さ221.3m、幅379.2mのアーチが大魔神のように立ちつくしており、日本最大の黒部ダムであっても到底太刀打ち出来ないスケールの大きさが感じられた。キカイダーといえば人造人間であるが、このフーバーダムによって塞き止められた水はレイクミードという人造湖を造っており満面の青い水をたたえていた。そして「ケツの穴の小さいマサの細いウンコであれば45億年くらい流し続けてやるぜ!」と言っているように感じられた。

ところで今回のクライアントからのリサーチ依頼である「フーバーダム建設とポカリスエット開発の因果関係を追え!」はここで調べてもわからないので大塚製薬に聞いてくれとレポートをしておいた。

1月4日(火)

マサよ、君はFour Cornersという言葉を知っているか?… 私は今日知ってしまった!

Four Cornersとはアメリカで唯一4つの州の境界線が十字に交わっているコーナーでアリゾナ州、ユタ州、コロラド州、ニューメキシコ州が一同に会する貴重なポイントでアメリカでは穴場といわれている観光スポットである。料金ゲートで入場料($1.5)を支払い、早速4州がクロスするモニュメントで記念写真を撮り、次の目的地へ向った。

シリコンバレー、ワインカントリーのナパバレー、熊川哲也のクラシックバレエ等、世の中にはさまざまなバレーがあるがその中で最高峰に位置するのはやはりモニュメントバレーであろう。モニュメントバレーはナバホ族の居留地で「Monument Valley Navajo Tribal Park」というのが正式名称である。アメリカの原風景ともいわれるモニュメントバレーはジョン・フォード監督の西部劇や多くのCMに登場する風景であるが実物は到底画面には収まりきれないほどの迫力と感動を与えてくれた。今日は到着した時間が遅かったためにとりあえずサンセットを堪能してメキシカンハットにあるモーテル($38.-)に引き払った。

1月5日(水)

今日は早起きしてモニュメントバレーのサンライズを見に行った。この世のものとは思えない眺望を堪能したあとメキシカンハットに引き返し、その地域の名前にもなっているメキシカンハットロックを見に行った。

午前中のうちにモニュメントバレーに戻り、入場料($3.-)を払い再びパークに入場した。車から出ると現地のツアーガイドがしきりに客引きをしていた。バレー内の未舗装道路にはジープでしか入れず、またパークの奥には現地のツアーガイド無しでは行けないことになっているので結局ツアーに参加することにした。

将来は立派なジェロニモに成長するであろうナバホ族のリチャードというおじさんに$40.-支払い、フェニックスと命名されたジープに乗り込みツアーが始まった。ツアーは観光コースでであるView Pointでストップし、MesaやButeと呼ばれる残丘を真近で見ることが出来た。中でも有名なのは「ジョン・フォードポイント」というView Pointだ。そこはマサのような大根役者がへたな演技をしたときにすかさずNGにするポイントではなく、ジョン・フォード監督がもっとも気に入っていた撮影ポイントでジョン・ウエイン等が馬に乗ってたそがれていると非常に絵になるところである。

ツアーはその後パークの奥に侵入して、ホーガンというナバホの住居(土で出来た円形のテントのようなもの)を見せてもらった。どれか1軒訪問させていただこうとも考えたが、中から超人ハルク・ホーガンのような人が出てきていきなりアックスボンバーを食らわされてはかなわないと思い断念せざるを得なかった。

またリチャードはツアー中さまざまなエンターテインメントを与えてくれた。平たい石を平野に投げて音楽を奏でるロックコンサートやバックトゥザフューチャーIIIの再現で石の回りを車でぐるぐる回って楽しませてくれたりした。その後パークの奥にあるトーテムポールというマサにFuck You!をするのに最適なランドマークに到着して写真に収めておいた。ツアーが終わり、パークを後にしてユタ州のグーズネック州立パークを訪れ、わずか90mの距離を4.5kmも蛇行して流れている川を見学し、大自然の脅威を感じた。

1月6日(木)

マサよ、君はグランドキャニオンのBright Angel Trailをハイキングしたことがあるか?

私は…ある!、しかも死にそうになった。

グランドキャニオンに来て谷底へのTrail Roadを歩かなければグランドキャニオンに来た意味がないとものの本に書かれてあったのでこの機会に挑戦した。Bright Angel Trailは最もポピュラーなTrailであり日帰りでは到底谷底までは行けないので途中のIndian Garden(往復14.6km)まで行くことにした。Trailを下っていくと多くの登ってくる人とすれちがったが、どの人もいちように北斗の拳に言わせると「お前はもう死んでいる!」といったような目をしていた。そのときはマサか自分がそういう目になるとは思ってもみなかったのだが…

歩き始めて約1時間半後にIndian Gardenに到着した。そこはただのキャンプ村でレンジャーのオフィスがあった。20分程度辺りの景色を堪能したあと、早速来た道を戻ることにした。下りと違って上り道はかなり急に感じられ、歩いても歩いても見上げればガケだらけという感じであった。道上にMule Tourのラバのウンコがたくさん落ちていたので疲れたからラバでもヒッチハイクするか?とも考えたが、残念ながら登ってくるラバ隊はいなかった。何とか半分以上を過ぎたあたりから足の調子がおかしくなり疲労と寒さのため、足中の筋肉がつりはじめてしまった。登るペースを落として何とか頂上に辿り着いたのは2時を少し回ったころだった。

その後ロッジのレストランで昼食をとり、グランドキャニオンツアーのクライマックスであるサンセットを堪能してラスベガスへの帰路に着いた。

1月7日(金)

世の中でレベルの低いバレーとして葛和ジャパン(女子)、寺廻ジャパン(男子)の惨敗も記憶にあたらしいワールドカップバレー等があるが、西半球で一番レベルの低いバレーはなんといってもデスバレーである。物知りのマサであれば当然知っていると思うが、デスバレーの最低地点は海抜-89mである。デスバレーの見所として、園内を一望出来るDante’s Viewや真っ白な塩が析出し、海抜-89mを誇るBad Water等があるが、やはり目玉になるのはDevil’s Golf Courseであろう。ここは塩の結晶と泥が混じりあってでこぼこの地形を形成しており、悪魔にしかプレーすることが出来ないということでDevil’s Golf Courseと命名されたそうだ。ところでマサよ、次回はFTB慰安旅行でここでゴルフコンペをやるので私のキャディーとして必ず参加してくれよ!

どちらかといえば玄人好みのNational Parkであったデスバレーを後にしてFTBはネオン輝くラスベガスに帰ってきた。DowntownでFremont Experienceというアーケードの屋根に画像を映し出すアトラクションを楽しんだ後、ストリップに下り、BellagioのFountain PerformanceやThe Mirageの火山等を堪能させてもらった次第である。

1月8日(土)

ANA008便UAとのコードシェア便で帰国

次回はミレ二アム特別記念として国定忠治杯争奪発掘あるあるFTB「赤城山に徳川の埋蔵金を追え、見ていろ糸井重里!」をお送りする予定です。マサよ、君のコネを使って小松製作所からパワーショベルとブルドーザーをチャーターし、つるはしを持って赤城山山麓に必ず集合してくれ!

山を飛び、谷を越え、夢と希望をAvisに託し、FTBは今日も地球をかけめぐる♪♪

Presented by FTB Co. LTD

代表 Masa

取締役運転手 Masa, acting

インターン Kazu

調達実施本部長 Masa, acting

総統 Takeo(FTBJ代表兼務、ソートーすごいらしい)

スポンサー 大蔵省

協力Avisレンタカー

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