FTBJ炎の離島ツアー第?弾in世界遺産の島、屋久島

マサよ、これからアレルギー体質の人にはたまらない季節がやって来ることを君は知っているか?ということで今回は1年ぶりに屋久島を訪問し、花粉症の人々を恐怖のどん底にたたきおとしている日本一のスギ花粉製造工場の全貌を解明することにした。

2月15日(金)

ウイークデ-であるにもかかわらず首尾よく会社をさぼることに成功した私は鹿児島空港からバスで鹿児島市内に入り、鹿児島埠頭から鹿児島商船が誇る最新鋭のジェットフォイルであるトッピ-に乗ってトピトピと屋久島宮之浦港を目指した。宮之浦から安房港までバスで移動し、地元のまつばんだレンタカーでダイハツミラをレンタルするとこの日の宿泊先である尾の間温泉の国民宿舎に引き払った。

2月16日(土)

朝6時半に起床し、温泉で英気を養った後、縄文杉登山の出発点である荒川ダムに向かった。昨年の今ごろもFTBJとして屋久島に来ていたのだが、残念ながら屋久島のシンボルである縄文杉を見物することが出来ず、屋久島に来た意味をなくしていたため、今回リベンジをすることになっていたのだ!

荒川ダムに午前8時40分頃到着すると早速縄文杉を目指し、往復21kmの過酷なツアーがスタートした。登山道は昔木材を運んでいたトロッコ列車のレール道をひたすら歩き、途中欄干のない橋を何本も渡らなければならない。橋のはるか下には激流の川が流れており、足をすべらせてバランスを崩すと即座に欽ちゃん走りの状態に陥り、坂上ニ郎さんのように「飛びます、飛びます」が出来ない登山者は「何でこ~なるの!?」と断末魔の叫びをあげながらまっさかさまに落ちていくしかないのである。

登山道ではたくさんの野生動物達を見ることが出来る。数頭の鹿が森の中を散歩していたので近づいて観察しようとしたところ奇声を発して逃げられてしまった。とっ捕まえて食ってやろうと一瞬思ったが、ここの鹿はヤクシカという地元の鹿で料理方法としては焼くシカないと思われた。

登山道も8Kmを過ぎクライマックスに差し掛かったところでウイルソン株という切り株を発見した。この切り株は1914年にアメリカの植物学者ウイルソンが発見したもので直径は3m以上あり、切り株としては屋久島最大のものである。しかし、もしこの切り株がマサというものに発見されていた場合を想像するとマサ株という世にも恐ろしい名前になっていたことを考えると夜も眠れなくなり、ウイルソン博士に感謝する今日この頃である。

ウイルソン株を過ぎると道は本格的な登山道へと変貌し、傾斜も急激に厳しくなる。しかしながらここの登山道の整備はかなり行き届いており、至る所に登山用の階段が設置されている。黄金の足を持つ私はもう既に先行する登山者をすべてごぼう抜きにしてしまっているのだが、標高も1000mを越えるとあたりは雪景色に変わり、ペースダウンを余儀なくされてしまった。すると突然私の目の前に巨大な階段があらわれた。階段は溶けて氷と化した雪に覆われ非常に滑り易くなっていたのだが、何とかその階段を上り切ると目の前にこの世のものとは思えない巨大な植物を目の当たりにした。

FTBとしてこれまでカリフォルニア州のジャイアントセコイア、チャイナレッドウッドトゥリー、オアフ島のこの木なんの木等さまざまな巨木を観察してきたのだが、今目の前にある木は長年の風説に耐えてきた威厳をたたえた森の神様のような代物だと思われた。そう、これがかの有名な推定樹齢7200年と言われている縄文杉である。縄文杉のサイズは高さはわずか25.2mだが、胸高周囲18.2m、直径5.1mを誇り、他の屋久杉とはあきらかに風情が異なっていた。

しかしながら、推定樹齢7200年というが、去年屋久島を訪問した時の縄文杉の樹齢も7200年であり、今年は7201年になっていないことから考えるとマサ率いる財務省の接待費の計算のようにいいかげんな勘定をしているのではないかと少し心配になってきた。

縄文杉から生命のパワーをもらうと一気に登山道を下って荒川ダムに帰ってきた。往復21kmの長旅であり、一般ピープルであれば8時間かかるところを5時間程度で制覇した私であったが、不思議に疲れは感じなかった。過去、グランドキャニオンのブライトエンジェルトレイル、ザイオンナショナルパークのエンジェルスランディング等数々の過酷なトレイルを制してきた私にとってこの縄文杉登山道は初心者レベルのものであったのだ。

荒川ダムからダイハツミラに飛び乗り、山道を下って海沿いの道を走っているとタンカンの直売所を発見したので購入することにした(¥200)。愛媛にイヨカン、たけし軍団にダンカンというものがあるが、このタンカンとは屋久島で2月~3月にかけて収穫出来る柑橘系の果物である。

タンカンで手のひらを黄色に染めた後、千尋の滝を見物し、さらに轟音を立てて太平洋に流れ込むわずか6mの落差だが迫力のあるトローキの滝を見物した後、平内海中温泉(¥100)に向かった。この温泉は満潮時は海の中に埋没するが、干潮時に温泉として忽然と姿を現す屋久町が誇る公衆浴場である。

この日も地元のおっさんたちや婆~さんが温泉に浸かってのんびりしていたので私も登山の疲れを癒すためにこの温泉に入ることにした。当然のことながらあたりに脱衣所はなく、衣服はそのへんの岩の上に脱ぎ捨てなければならない。また、ここは水着禁止となっており、水着を着て入るような往生際の悪いやつらはこの温泉に入る資格がないのである。当然温泉のすぐ先は海になっており、突然何を血迷ったか一人のおっさんが、そのままフリチンで海水浴をおっぱじめやがった。おっさん曰く、この辺の海は冬でも水温が20度近くあるので泳いでもまったく寒くないということだった。

この温泉は単純硫黄泉で岩の間から湧き出している。岩で作られた浴槽は3つあり、底に敷いてある岩は海草でぬるぬるしており、お湯にはわかめやのり等の海草も浮かんでいる。ここに入るとお吸い物の具になったような気分に浸れるので永谷園の社員は研修で必ず訪問しなければならない所であろうと思われた。

平内海中温泉を後にし、日没まで多少時間があったので日本の滝百選に選ばれている大川の滝の見物に行って来た。落差88mの大川の滝は滝壷の近くに展望所があり、岩場を乗り越えれば滝壷に入って滝に打たれることも可能である。

2月17日(日)

昨日の快晴とはうって変わって今日は朝から雨が降っていた。悪天候ではあったもののまだ屋久島を一周したことがなかったので話の種に一周することにした。島の西側に西部林道という車一台がやっと通れる広さの林道が開通していた。あたりは鬱そうと茂るジャングルであり、ドライバーも思わずうっそ~!と叫びながらハンドルを握っていた。途中ウミガメの産卵地のビーチがいくつもあり、この島はウミガメの楽園であることを思い知らされた。

帰り際に白谷雲水峡(¥300)に寄ってこの島の森に別れを告げることにした。この峡谷の奥の森は宮崎駿監督のもののけ姫のモデルになった深い森であり、米良美一の歌声も1オクターブ上がるほどのすばらしい景色を堪能することが出来る。

次回は構想5年念願の「ガリンコ号で行くガチンコ流氷ながれ旅ツアー(やらせなし!)」をお送りします。

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