マサよ、君は九州で一番マイナーな県を知っているか!?
ということで九州で一番メジャーな県である福岡県を仕切っている私にとっていままで佐賀県は福岡の属国程度にしか考えていなかったのだが、今回のツアーにより日本の歴史を語る上で佐賀県が果たした重要な役割を再認識するに至ったのは確かである。
12月7日(土)
ANA451便にて佐賀・有明空港に10時過ぎに到着すると空港のトヨタレンタカーでヴィッツをレンタルすると早速佐賀市内に向けて車を走らせた。
ところでマサよ、君は佐賀県が生んだ偉人の中で最高峰に位置する人物が誰であるか知っているか!?早稲田大学政治経済学部政治学科を優秀な成績で卒業したマサであれば当然ここに来たことがあるであろう大隈記念館というファシリティが佐賀市の中央部で営業(¥300)しているので見物に行って来た。木造平屋建て4LDKの大隈重信の生家の横に建立されてある大隈記念館は早稲田大学の大隈講堂より規模は小さいものの大隈重信の生涯や業績を知るのに十分な資料が展示されており、マサのような早稲田出身の官僚が東大卒の官僚を出し抜いて出世するためのノウハウが蓄積されていると思われた。
ところで私が愛用しているお札にプリントされ、かつ私が尊敬してやっている福沢諭吉は佐賀県より都会である大分県の出身であり、大隈重信とはジャンルこそ違え、非常に仲が良かったというエピソードが語られている。明治?年2月3日に福沢諭吉が死んだとき、大隈重信は涙にくれ、自宅の温室で自分が手塩に掛けて育てた花を切って使いの者に持たせたという。福沢邸の受付で福沢の遺族が一切の供物は受け取らないと頑なに断ったものの、大隈の使いの者はこの切花は買ってきたものではなく、大隈が自分の温室で自ら切って切花にしたものであり、それを受取らないとは何事だ!と恫喝したところ、福沢の遺族は黙ってその花を諭吉の霊前に捧げたそうだ。
マサよ、君は日本最大級の弥生時代の遺跡が佐賀県内に君臨していることを知っているか?
背後に背振山地、全面には筑紫平野を見下ろす高台に弥生時代の集落が再現されている様子を垣間見ることが出来る国営吉野ヶ里歴史公園(¥400)は非常に学術的価値の高い吉野ヶ里遺跡を発掘した跡に土をかぶせ、その上に竪穴住居、物見やぐら、高床式倉庫等のファシリティを再現し、弥生時代のこの地方の状況を見事に復元して見せている場所だ。また、発掘作業は現在も継続されており、甕棺という棺おけの中に埋葬されている人骨の状態からこの時代の人々の暮らしぶりや健康状態を正確に推測することが出来、ここに来てタイムスリップしなければ佐賀県に来た意味がないと言われているのだ。また、この公園の展示室にはたくさんの出土された土器が展示されており、縄文式土器 → 弥生式土器 →赤道小町ドキ(By山下久美子)といった進化の様子を学習することが出来る。
江戸時代の260年間は鎖国の時代で幕府はほとんど外国と交易を行なわなかったわけであるが、当時日本で唯一海外と交流を持っていたのが、何を隠そう長崎県なのである。佐賀市内から車で3時間ほど西に走ると長崎県の果て平戸に到着した。平戸近辺に田平町というマイナーな観光地があり、今日の宿泊地であるプチホテルたびランドに引き払うことにした。ここはコストの安い国営国民宿舎であるにもかかわらず、多くのB級芸能人が宿泊した痕跡を残しており、清水国明や梅宮辰夫等の色紙が誇らしげに飾られていたのである。
12月8日(日)
プチホテルたびランドをチェックアウトすると田平町からゴールデンゲートブリッジを彷彿とさせる平戸大橋(¥100)を渡って平戸島に侵入した。平戸には聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂、オランダ商館跡といった数々の歴史的建造物があるのだが今回は軽く車で流す程度にとどめておいた。
橋を渡って再び田平町に戻り、田平町が誇りとする田平カトリック教会を見物した後、たびら昆虫自然園(¥400)を訪問した。ここは4.1ヘクタールの敷地に昆虫館と4つのゾーンからなる観察ゾーンがあり、、昆虫の生態をライブで見ることが出来るようになっている。入園するといきなり作業着に長靴を履いたおっさんに捕まり、園内を案内してくれるというので案内させてやることにした。南国九州といえども冬という季節柄、昆虫の数は少なくなっているのだが、枝と同化している尺取虫やおっさんがあらかじめ拉致して洗面器に保存しておいたタイコウチやミズカマキリやヤゴを観察することが出来た。また、園内にはミツバチの巣が設置されており、太ももに沢山の花粉を蓄えた働き蜂が巣に戻ってくる様子を間近で観察することが出来た。
たびら昆虫自然園を後にして日本最西端の駅である平戸口駅で記念写真を撮った後、佐賀県への帰路を急ぐことにした。
マサよ、君は日本で一番すばらしい名前を持つ温泉が佐賀県に君臨していることを知っているか!?
というわけで今回のツアーのハイライトであり、FTBの指定温泉にもなっている武雄(タケオ!)温泉に午後3時ごろ到着することに成功した。京都屋という老舗の高級旅館で日帰り入浴料¥1,000を支払うと早速単純重曹泉の湯船に浸かってみることにした。ところでタケオ温泉の効能はというと「今までうけなかったあなたのギャグがあ~ら不思議、この湯に浸かるとたちどころに大爆笑の嵐となる」と口コミで伝えられているそうである。京都屋を出て温泉街を徘徊しながら将来財務省の裏金を使って「旅館総統」を開業し、天下り用に提供するための敷地を探していたのだが、土地は余っているようだったのでとりあえず土産物屋で郷土どら焼き「たけおどら」を購入してタケオ温泉を後にしたのだった。
FTBサマリー
総飛行機代 ¥20,400
総レンタカー代 ¥10,500
総宿泊費 ¥7,445(2食、温泉入湯税込み)
次回はFTBJ竜馬がゆく!をお送りするぜよ!