かねてより買収の噂が絶えず、閉店間際の底力により日本一を勝ち取った王ダイエー・ホークスの有終の美で幕を閉じた日本プロ野球であったが、各球団は来年の雪辱を期してすでに秋季キャンプをスタートさせている。キャンプというと通常は南国宮崎や鹿児島、高知が主流であったのだが、ここ数年の傾向としてもっと南の国の沖縄でキャンプを張る球団が増加の一途をたどっている。今回は私の大先輩である山下大輔監督率いる横浜ベイスターズと落合新監督が指揮する中日ドラゴンズがすでに沖縄で秋季キャンプをスタートさせているという情報を入手したので、将来マサの天下り資金を横領して球団経営に乗り出すことを目論んでいる私にとって経営のノウハウを入手するには最適な機会だと思い、キャンプレポートを行うことになったのだ。
11月8日(土)
午前8:05発のANA121便にて11時前に那覇空港に到着すると早速トラベルレンタカーで三菱のミニカをレンタルすると国道58号線を北上した。那覇市よりわずか12km北の宜野湾市はかねてより横浜ベイスタ-ズのキャンプ地として地元民に根付いており、ベイスターズに歓迎の意を表する垂れ幕をここかしこで見ることが出来る。全日空のラグナガーデンホテルと沖縄コンベンションセンターに隣接する宜野湾市営運動公園はベイスターズタウンの様相を呈しており、サブグラウンドでは浜の番長ことエースの三浦大輔と正捕手の中村武が内野の個人ノックを受けて死にそうになっていた。しかしながら、どんなに苦しい状態であっても浜の番長のリーゼントは一糸乱れることはなかったのだ。
メイングラウンドでは若手を中心としたバッティング練習が繰り広げられていた。今年は最下位という屈辱を味わったものの、若手の中にきらりと光る素材がいないかどうか目を凝らして見て回ったのだが、皮肉なことに一番輝いていたのは山下監督の頭であったのだ!
宜野湾市から数キロ北上すると北谷(ちゃたん)という町に到着した。落合新監督という目玉を擁する中日キャンプは横浜と異なり、数多くのテレビクルーと報道陣でごった返していた。ここでもメイングラウンドでは珍プレーの元祖と言われる宇野勝バッティングコーチが陣頭指揮するフリー打撃が行われていたのだが、そこには落合新監督の姿は見られなかった。メイングラウンドのスタンドからふとサブグラウンドに目をやるとそこでは一塁手の捕球を中心とした内野守備の練習が行われており、多くのマスコミ陣がそこに集中していたので私もその場に向かうことにした。意外なことに落合新監督は打撃よりも昔取った杵柄である一塁守備の指導をオレ流に熱心に行っていたのであった。
ということで、セリーグの下位球団のキャンプ運営ノウハウを入手したFTBは、早速日本のプロ野球に見切りをつけ、余った時間を観光にあてることにした。世界遺産に認定されている琉球王朝のグスクおよび関連遺産群として沖縄本島西海岸に勝連城跡が君臨しているので見物に行って来た。勝連城の詳細についてはこれでも見といてくれ!http://www.churashima.net/shima/okinawa/isan/20010418/index.html
マサよ、君は沖縄本島最強のリゾートホテルに泊まったことがあるか?
ということで2000年の沖縄サミットの際にクリントン大統領御一行様も御宿泊された実績がある全日空ホテルズが展開するリゾートホテルの頂点に位置する万座ビーチホテルにチェックインすることにした。ANAマイレージクラブダイヤモンド会員にのみ提供されるANAホテルズの無料宿泊券が余っていたのでマサであれば¥30,000くらいかかるところを私はただで最上階の下の階の高級ルームを手配していただいていたのだが、この部屋は万座ビーチを一望出来るロケーションで万座ビーチに沈む夕日をテラスから鑑賞することが出来るのだ。
11月9日(日)
沖縄の海の美しさを一般市民に体感させるために2002年に鳴り物入りでオープンした沖縄美ら海水族館(¥1,800)が一周年を迎えていたので水族館フリークの私としてはどうしても見逃すことが出来ないと考え、降りしきる雨の中わざわざ名護市の奥に位置する海洋博公園まで車を転がすことにした。
これまで大阪の天保山にある海遊館やオーストラリアのシドニー水族館等各地のすばらしい水族館を体感したことがあるのだが、ここは海遊館とシドニー水族館の双方のすばらしいところを取り入れた形で運営されていた。美ら海水族館の目玉は何と言っても巨大なジンベイザメ2匹と複数のマンタ(オニイトマキエイ)が厚さ603mm(海遊館は300mm)のアクリルガラスで守られた水槽の中で悠然と泳いでいる様を真近に見ることが出来ることである。また、シドニー水族館のグレートバリアリーフのコーナーを彷彿とさせる生きたサンゴ礁さえも見物可能となっていた。
28年に渡って海洋博公園を代表するアトラクションとして君臨しているオキちゃん劇場というイルカショーを3年ぶりに見学したあと、さらに沖縄本島を北上し、JALのプライベートリゾートオクマを見学して私がひいきにしているANAの万座ビーチよりも面白くなさそうなことを確認して安心した後、やんばる野生動物保護センターを見学させていただいた。ここでは手に負えなくなったペットの猫をやんばるの森に放流してやんばるくいなが野猫のえさになっている悲惨な実態が科学的なデータで解明されていた。
次回は中国北部大連に進出する予定です。
FTBサマリー
総飛行機代 ¥4,600
総レンタカー代 ¥9,690
総ガソリン代 ¥1,953
総宿泊費 ただ
協力 ANA、全日空ホテルズ、トラベルレンタカー