マサよ、君はシンガポールの沖合いにお手軽リゾートが軽く浮かんでいることを知っているか!?
ということで、これまで飛行機の乗り継ぎ地点としてしか見なしていなかった中継貿易都市シンガポールであったが、高速フェリーを漕いでわずか45分程度で到着する夢の楽園の存在が確認されたため、急遽飛行機を飛ばしてその島の実態を確認するミッションが発生してしまったのだ。
11月2日(木)
高速フェリーをしのぐ早さで仕事をこなすことが出来る私は、軽く午前中で仕事を強制終了させるとその足で成田空港に向かい、午後5時25分発のANA901便シンガポール行きB767-300ER機に搭乗した。深夜12時過ぎにシンガポールチャンギ国際空港に到着するとここでの常宿に指定されたTransit Hotelが午前2時過ぎに予約していない不貞の輩に対する空き部屋を提供するのを待って、何とかひと部屋に潜り込むことに成功し、そのまま朝を迎えることとなった。
11月3日(金)
約6年ぶりのシンガポールへの入国を果たすと早速MRTでタラメラ駅まで移動し、そこから冷房なしバスに乗り換えてタラメラフェリーターミナルを目指した。インドネシアのビンタン島やバタム島へのフェリーを運航させているタラメラフェリーターミナルのチケットカウンターにて早速手の平と甲で連続して頬を打たれる感覚で往復ビンタンチケットを入手すると午前11時発のビンタンリゾートフェリーに乗り込みわずか45分の航海でインドネシアのビンタン島への到着を果たした。
フェリーターミナルのイミグレーションでつつがなくインドネシアへの入国を果たすと予約していたビンタンラグーンリゾートのシャトルバスが待っていたのでそそくさと乗り込むと10分程度で目的地に到着した。ホテルの正面玄関にバスが停車するのを待ちかねていたかのように数人の踊り子がウエルカム南国ダンスをかましているその間隙を縫ってロビーに到着し、チェックインを果たしたものの午後2時まで部屋の準備が出来ないということだったのでロビーで脳みそを溶かしながらボケ~と過ごしていた。無事部屋への侵入を許されるとそこで待っていたものは多湿地帯特有のほんのりとカビの香りを含んだオーシャンビューサンデッキテラス付きのラグジャリーリゾートルームであったのだ!
海パン、Tシャツ、ビーサンから構成される基本的リゾートの身なりを整えると巨大プールサイド地帯を抜け、海辺のマッサージギャルや野郎を横目に透明ビーチに繰り出すことにした。思ったより波が高いビーチは遊泳には不向きであるが、バナナボートやジェットスキー等のマリンリゾートには適しているようで打ち寄せる波に対して延髄切り等をかましていると丁度良い具合のトレーニングになることが実感されたのだった。
日もとっぷり暮れるとリゾートディナータイムを告げるかのようにシーサイドに灯火が灯り始めた。NELAYAN GRILLというシーフードレストランがビーチにテーブルを展開して指名料なしに新鮮な魚介を指名出来るので300gの現役ロブスターを発注し、波の音を聞きながら待っていると火傷したロブスターに変貌を遂げて私の前に現れた。ビンタンリゾートでの飲食代は通常のアジアンリゾートの相場を上回っているのだが、この優雅な雰囲気を少しでも味わえばすぐに元が取れ、しかもお得感が上回ることはすぐに実感出来るのであった。
11月4日(土)
早朝よりビーチのデッキチェアにごろ寝して波の音を聞いたり、プールにドボンしたりして時間をやり過ごし、各国バイキング料理の朝食で腹を満たした後、カビ臭いビンタンリゾートの部屋には備長炭で対策すべきだと考えながら午後1時過ぎにシャトルバスにてリゾートを後にした。ところでビンタン島のリゾート地区は北部の狭いエリアに限定されており、そこではシンガポールドルでの取引が行われているのだが、一歩島の奥に足を踏み入れると普通のインドネシアの田舎町が出現し、現地通貨であるインドネシアルピアでの安価な商売がなされているそうだ。
満席の午後2時発のフェリーにキャンセル待ちで潜り込むと1時間の時差を超えて4時くらいにシンガポールに戻ってきた。その足でバスとMRTを乗り継いでラッフルズブルバード近くにそびえる最高級レベルのホテルであるConrad Cetennial Singaporeにしけこんだ。高層階の部屋の窓からはメトロポリス特有の夜景がきらきらと展開され、図らずも優雅な夜を満喫することと相成った。
11月5日(日)
午前8時45分発NH112便にてシンガポールを後にすると着陸時に往復ビンタを打たれたような衝撃を受けながらも午後4時過ぎには成田空港に到着し、そのまま流れ解散となる。
FTBサマリー
総飛行機代 ¥62,230
総宿泊費 S$518.85
総フェリー代 S$52.20
総MRT代 S$4.5
総バス代 S$1.6
協力 ANA、HiltonHHonors、ビンタンラグーンリゾート(http://web.bintanlagoon.com/)