♪瀬戸は、日暮れて、ゆうな~み、こ~なみぃ~♪
ということで、♪おさない弟♪よりもさらに年下の大澄賢也をたぶらかしてあげくの果てに慰謝料で借金まみれにした小柳ルミ子がかつて推薦した瀬戸内海の島々で圧倒的な存在感を示している小豆島に上陸し、地中海を髣髴とさせる思いのほか美しい景色を堪能することと相成った。
2月11日(土)
ANA651便にて羽田から岡山に移動すると空港バスで岡山駅まで走り、さらに市バスで新岡山港に向かった。午前11時50分発の高速艇(¥1,400)に乗り込むと約35分の瀬戸内海クルーズで小豆島の土庄港に着岸した。淡路島に次いで瀬戸内海で2番目に大きい小豆島の岡山航路である土庄港は島の西岸に位置しており、そこから徒歩で島の南部に沿って進行することにした。
島の西南部は美しい瀬戸内海に面し、いくつかのリゾートホテルが軒を連ねている。小豆島国際ホテルの裏手のビーチにエンジェルロードという干潮時に近隣の小島までの砂道が忽然と開けるスポットがあり、ここを通った輩はまぐれで幸せになれるかも知れないということでビーチ沿いの掲示板に多くの願い事が書かれた札が垂れ下がっていた。
さらに「福田27km」という看板を見上げて国道436号線を東に向かって5km程歩いていると突然「ポ~パ~イ、ポ~パ~イ」と助けを呼ぶか弱い女性の声が聞こえてくる気がしたので缶入りほうれん草を一気食いした勢いでそちらに向かって見ると前方に東洋オリーブ(株)という看板が立ちふさがっていた。そう、ここ小豆島は日本有数のオリーブの産地で地中海に似た気候を生かして島のあちこちでオリーブが栽培され、島をあげて油を売っているのであった。
高松行きのフェリーが出航する池田港を過ぎて午後3時過ぎに本日の宿泊先である国民宿舎小豆島にしけこみ、高台から見下ろす美しい景色を展望温泉風呂である美人の湯から堪能させていただいた。また、この宿舎は天皇陛下が小豆島に行幸した際に昼食を出したとかでその時に使用した食器類が食堂にこれみよがしに展示してあった。今日は夕食に板長いちおしのオリーブコースを予約しておいたので数十年前は瀬戸の花嫁として活躍したであろうバイトのおばちゃんの給仕を受けながら瀬戸内の海の幸に舌鼓を打っていた。
2月12日(日)
意外にも雪の舞い出した天候にもかかわらず国民宿舎の裏手の山から池田港を見下ろし、そのまま下界に下り、バスで土庄港に戻ってきた。ジャパンレンタカーで軽自動車をレンタルすると島の南東部のとある岬を目指した。小豆島の村おこしの目玉であり、島民最大の誇りとするファシリティが「二十四の瞳映画村」(¥750)として栄えているので満を持して見物に行くことにした。
小豆島を舞台とした小説であり、映画化もされた二十四の瞳は戦前から戦後の岬の分教場を舞台としており、ロケ用の舞台セットがそのまま映画村として保存されているのだが、実際は田中裕子ワールドと化しているようにお見受けされた。おしんでの名演技が認められ、おしんも押されぬ名女優の座を不動のものにした田中裕子は昭和62年に再映画化された「二十四の瞳」の大石先生として活躍し、その美貌をいかんなく発揮していた。ここでは美しい岬の風景と昭和初期の建造物群、1日に3回上映される「二十四の瞳」を堪能することが出来、現在は沢田研二夫人として内助の功に徹している田中裕子の在りし日のスクリーンの姿に涙することが出来るのだ。http://www.24hitomi.or.jp/top.html
映画村はあくまでも映画のセットの名残を保存して喜んでいるのだが、その近くに実際の授業を展開していた岬の分教場が観光施設として残されている。映画村の方はマサに田中裕子が仕切っている感があるのだが、分教場の方は元祖「二十四の瞳」で主演を果たした高峰秀子が存在感を示していた。http://www.co-cfc.co.jp/detail.msp?id=839
島の中心に標高600mほどの山があり、その道のりには雪が積もっていたのだが、軽自動車のアクセルを踏みしめて瀬戸内国立公園が誇る日本三大渓谷美のひとつである寒霞渓へ向かった。途中車を止めてロープウエイで行くという手段もあるのだが、往復で¥1200以上もぼったくられるのでそのまま車で頂点を目指すことにした。寒霞渓の頂点の食堂にて小豆島名物のそーめんを食った後、いくつかの展望個所から木々や岩や海が織り成す多様な景色を十分に堪能させていただきながらここには紅葉のシーズンに訪れるのがベストであろうと思いを巡らせていた。
マサよ、君はギネスに認定されている世界一狭い海峡が小豆島くんだりに存在していることを知っているか!?
ということで、土庄港の近辺に小豆島が世界に誇る最小幅9.3mの土渕海峡が全長2.5kmに渡って横たわっている。一見すると通常のどぶ川にしか見えないので観光客は看板が出ているところまでわざわざ足を運んで記念写真を撮らなければならないのだ。
*小豆島ファーストフード情報
香川県が誇る代表的観光地である小豆島のファーストフードはうどんや手延そーめんであり、マックやモスバーガー等のハンバーガー屋を発見することが出来なかったので、ウインピーのように「火曜日には必ず返すからハンバーガーをごちそうしてくれよ!」という輩から声はかけてもらえなかったので映画村で名物オリーブソフト(¥250)を食ってお茶を濁しておいた。
FTBサマリー
総飛行機代 ¥1,900
総宿泊費 ¥10,915(2食付き)
総バス代 ¥2,290
総高速フェリー代 ¥2,800
総レンタカー代 ¥5,200
総ガソリン代 ¥919
協力 ANA、ジャパンレンタカー、両備フェリー