FTBふしぎ発見 魚が空を泳ぎ、鳥が水中を飛ぶ神秘!九寨溝ツアー

マサよ、君は♪右から来たものを左に受け流す♪ような安易な仕事を日々繰り返していないか!?

ということで、食料不足と見受けられる中国において肉まんの具としてダンボールが使用されていることが明らかになった。しかもテレビのインタビューで激怒していた3年以上もその肉まんを食わされていた北京市民がいかにも健康そうに見えたということもあり、今後は日本でもダンボールが新しい食材として注目されることは明らかである。これはマサに右から来たクレームを左に受け流す体質の中国当局の快挙とも言えることであろう。何はともあれ、今回のFTBでは中国食文化の中心地四川省に侵入し、中国の隠匿体質を体得するとともに農水省に絶対ばれない偽装の奥義を伝授するためのプロジェクトが実行に移されることになるのである。

2007年7月21日(土)

午前10時10分発ANA909便香港行きは定刻どおりに出発し、午後2時前には香港国際空港に到着した。次の便に乗るまでに4時間程度の時間を持て余すことになるのでとりあえず香港に入境し、空港バスで東涌に向かった。MRT東涌駅構内におびただしい数のアウトレットショッピングセンターが開業していたので買う気もないのにウインドウショッピングを決め込みながら時間をやり過ごした。

再び香港空港に戻ると、ブルース・リー系のエアーラインであるはずの香港ドラゴン航空のチェックインカウンターであらかじめ予約しておいた成都行きのチケットを受け取るとKA824便は定刻通り、18:55に出発することとなった。ちなみにA-320機の機内を彩るスチュワーデスは厳しいドラゴンへの道を勝ち抜いたきたであろういずれも精鋭ぞろいであることが確認された。何とか死亡遊戯のような危機的状態に陥ることなく、午後9時半には無事に成都双流国際空港に到着し、空港バス(10元)で成都の中心部を目指した。四川省の州都である成都はサタデーナイトの盛り上がりの余韻を残しているかのような賑わいで、マックやスタバ等の米系ファストフードはいずれも24時間営業でナイトフィーバーを演出していた。本日の宿泊先であるはずのダウンタウンのホリデーインに乗り込むと、実は私がネットで予約しておいたホテルは郊外だという衝撃の事実に直面してしまったため、タクシーを捕まえて、世紀城という国際展示場に付属しているホリデーインに到着し、明日からのFTBふしぎ発見に備えてとっとと不貞寝を決め込むことにした。

7月22日(日)

ホテルからタクシーで空港まで走り、四川航空のカウンターでネットで予約することが出来なかった九寨・黄龍空港行きのチケットを手配することと相成った。チケットカウンターのおね~ちゃんは中国語しかしゃべりやがらなかったのだが、言ってることはわからないが、相手の心を読むことが出来る私は首尾よく9時20分発のチケットを入手することに成功した。ところが、当便は中国語のヒアリング能力がない私には理解することが出来ない理由で3時間以上の遅れを発生させたために九寨・黄龍空港に到着したのは午後2時を過ぎた時間であったのだ。

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標高3,400mに位置する九寨・黄龍空港は九寨溝から90km離れているため、寝不足と空気の薄い中、意識を失いかけながらタクシーに乗って午後4時過ぎに九寨溝入り口に到着した。今日は目的地に着いた時間が中途半端だったので九寨溝遊客中心(ビジターセンター)をちら見した後、予約しておいた☆☆☆☆☆ホテルである九寨溝喜来登国際大酒店(シェラトン)に徒歩で向かうことにした。途中道路沿いを流れる川があり、水の色が異なる2つの流れが合流するポイントではそれらの色が混ざり合うことなく平行して流れており、否が応でも何かの不思議が発見出来る予兆を示しているかのようであった。

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7月23日(月)

マサよ、君は魚が空を泳ぎ、鳥が水中を飛ぶ光景を目の当たりにしたことがあるか!?

そんなシーンの演出はテレビの撮影クルーに任せておけ!!

ということで、数年前に一流クイズ番組である世界ふしぎ発見で当時はまだメジャーではなかった九寨溝が取り上げられ、その神秘的な美しさで黒柳徹子の玉葱から芽が出るほどの感動と驚きを覚えたFTBは必ずここに来なければならないと常々考えてきた。数年の時を経て今回は総統自らミステリーハンターとして名乗りを挙げ、満を持して約束の地に乗り込むこととなったのだ。

大酒店とは言え、大酒飲みとは縁遠いシェラトンホテルを出発し、午前8時過ぎには九寨溝の入り口にたどり着くと、そこはすでに割れんばかりの数の観光客で膨れ上がっていた。チケット売り場で入場料(220元)と観光車(90元)がセットになったチケットを購入すると1992年に世界自然遺産に登録された九寨溝国家級風景名勝区への第一歩を踏み出すこととなった。尚、環境保護のため、風景名勝区内を走るバスはすべて天然ガスを利用するものになっているため、まずは長蛇の列の最後尾に並びバスの順番待ちをしなければならないのだ。

何とかバスに乗り込み、車窓からあたりを見渡すと今まで見物してきた奥入瀬や尾瀬の景観が一瞬で消し飛んでしまうかのような絶景が次から次に目に飛び込んできた。途中原住民であるチベット族の居住地を横目にバスは観光客がアクセス出来る最深部である長海に到着した。この長海は標高3,100mの地点にある、長さ8km、幅4.4kmの海子でその規模は九寨溝最大を誇り、氷河の侵食によって形成された凛とした雰囲気を称えている。長海から1kmほど戻った地点に佇んでいるのは五彩池である。深さ6.6mの青透明のこの海子を目にしたとき、マサにこの景色がテレビで見た九寨溝であり、自分が今その場に立っている感動がこみ上げてきたのだった。

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再びバスに乗り、途中観光客センターで下車し、近くにあるチベット寺院を清掃している清楚な美女に見とれた後、別の景区行きのバスに乗り込み、最深部の原始森林景区に降り立った。杉系の樹木で覆われている太古からの原始林で森林に浴するとその足で森林からの堆積物により緑濃くなっている天鵝海にたどり着いた。敷物のように草花が茂っている浅瀬は白鳥の飛来地になっており、冬場にはチャイコフスキーもシュプールを描きたくなるほどの白鳥の湖が出現すると言われている。

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目まぐるしく動く雲の隙間から滴り落ちる雨が激しくなってきたのでバスで5kmほど戻りそこから整備された遊歩道を歩くことにした。かつて多くのパンダを目の当たりに出来たという熊猫海から流れ落ちる熊猫海瀑布では気分ランランで観光していた観光客が雨のためカンカンになっているのではないかと懸念されもした。

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マサよ、君はクリスタルひとし君よりも透明感のある海子でブルーな気分に存分に浸ったことがあるか!?

というわけで、熊猫海瀑布の下流には魚裸鯉と言われる無数の原住魚がゆらゆらと泳ぎ、やつらを生息させるその海子は神秘的なブルーの様相を呈していた。ここは九寨溝の中で最も美しいといわれる五花海であり、浅い湖底には乳白色になった倒木が横たわり、青い湖水と相まって幻想的な雰囲気を醸し出している。

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五花海の美しい景色を背景にB級中国俳優を起用していると思われるウエディング系の写真撮影が行われていたので便乗見学させていただいた。尚、五花海の美は水底に堆積しているカルシウム、マグネシウム、銅といったミネラル系のイオンや藻類、コケ類が太陽光線の屈折と散射を受け、青、緑を主とする色とりどりな色彩から形成されていることが確認された。

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五花海のさらに下流に珍珠灘瀑布という幅約200m、最大落差40mの雄大かつ壮大な滝がマイナスイオンを提供している。ここでは板東英二をほうふつとさせるうっとおし系のおやじが記念写真のベストポジションを求めて仁義無き戦いを展開させていた。動的な滝を後にすると今度は対照的に静的な鏡海がさざ波ひとつない湖面に周囲の木々や山々の風景を鏡のように映し出しており、静と動の絶妙なコントラストに言いようの無い感動を覚えてしまった。

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すでに十数キロもの距離を歩いているので九寨溝を走るバスに救済を求めて次の景区へ向かった。九寨溝を形成する”Y”字の谷の中心に樹正溝景区が広がっている。この地域は樹海の中にいくつかのコバルトブルーの海子を擁し、周辺の広葉樹が赤黄に染まる秋の紅葉時には観光客の気分も高揚すると言われているのだ。

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7月24日(火)

九寨溝の観光にマックのポテトのように必ずセットとして着いてくる観光地である黄龍を目指すために九寨溝バスセンターに赴いたのだが、あいにく黄龍行きのバスが売り切れとなっていたため、即座にマスターズチョイスを行い、高いタクシーを使ってでも黄龍に乗り込むことが決断された。標高2,000mの九寨溝入り口から人里離れた山道をぐるぐる回り雲を見下ろしながら、2時間以上のドライブで9時過ぎに黄龍国家級風景名勝区(世界自然遺産)に到着した。

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早速チケット売り場で入場券(200元)を購入し、標高3,000mを超える過酷なトレッキングをスタートさせた。風景区内は九寨溝と異なり、バスが連なる喧騒は無く、橋板からなる桟道が非常に整備されているため、周囲の風景に非常にマッチしていた。また、黄龍の周囲をぐるりと取り囲んだ高峰の眺望はすばらしく、そこからの雪解け水と地下水の炭酸カルシウムが相まって乳白色の結晶体を作り、特異な景観を作り出しているのだ。

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ゆるやかに登る桟道には多くの休憩用のベンチが据え付けられ、いくつかのポイントには無料酸素吸入所が息苦しい観光客の呼吸の一助となっていた。龍が舞い昇るような黄色い棚田状の器には上流から透明な水が絶えず流れ込み、LIVE中国ANAのキャンペーンで現地を訪れた速見もこみちが興奮して股間をもっこりさせていたのも無理のないことだと思われた。

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入り口から4km以上先には黄龍寺が参拝者の供える線香の煙をもくもくと吐き出し、その先が終点の五彩池となっている。五彩池は黄龍区内最大の池グループで浅い池に流れ込む水と湖底の堆積物が相まって様々な色彩のページェントを演出し、観光客の目を楽しませているのだ。

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午後2時過ぎにはすでにおびただしい数の観光バスが駐車場から道路に溢れている黄龍から撤収し、高地トレーニングにより著しく増加させたヘモグロビンを土産に九寨・黄龍空港を後にした。成都の世紀城のホリデーインに戻ってきた頃には丁度夕飯時となっていた。四川省くんだりまで来て麻婆豆腐を食わないと陳健一にチンケな奴だと罵られることを恐れてホテルのレストランで名物坦坦麺とともに麻婆豆腐と白ご飯を発注した。さすがに本場の麻婆豆腐だけあり、口当たりの辛さはそんなに感じなったものの、額から滝のような汗が流れるとともに翌朝には肛門にまでヒリヒリ感を残す代物であった。尚、味自体は陳健一がプロデュースしている渋谷セルリアンタワー(http://www.ceruleantower-hotel.com/restaurant/chen.html?link_id=re_ch02)の中華レストランで暴利を貪っている麻婆豆腐と変わらないものの、ここホリデーインではわずか66元の支払いで青島ビールを含めたすべてのディナー代をまかなうことが出来たのであった。

7月25日(水)

午前8時20分発のKA825便で成都を後にし、香港経由で成田に戻り、これからは脱税の技術に優れた周富徳派をやめて陳健一をサポートすることを誓いながら、そのまま流れ解散。

FTBサマリー

総飛行機代 ANA = ¥70,640、香港ドラゴン航空 = HK$2,817、四川航空 = 2,010元

総宿泊費 2,886元

総タクシー代 1,142元

総バス代 10元

協力 ANA、香港ドラゴン航空、四川航空、Starwood、Priority Club

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