FTBJみちのく桜まつりシリーズ in 角館&弘前

日本列島を揺るがしている春の異常気象により、今年は満足に花見が出来ないと嘆いている輩の溜飲を下げるために、列島を一気に北上していった桜前線を春まだ浅いみちのくでとらえるツアーがタイムリーに計画、実行されるに至ったのである。

2015年4月25日(土)
9:55羽田発ANA403便は定刻どおりに出発し、わずか1時間のフライトで11時前に秋田空港に到着した。早速タイムズレンタカーでダイハツのムーブをレンタルすると、一路秋田の小京都との異名を持つ桜の名所を目指した。

みちのくの小京都と呼ばれる角館は、元和6年(1620)につくられ、秋田藩の中では最も大きな城下町として発展してきた歴史を持ち、武家町と町人町に分けられた町並みは、390年近く経った今でもほとんど変わらない風情を残している。角館を一躍一流観光地に押し上げたものは春に咲き誇る見事な桜であり、平成27年度の桜祭りは4月20日(月)~5月5日(火)の長期に渡って開催されている。

押し寄せる観光客に駐車スペースを提供している民家系の空き地に\500支払って車を停めると、約2kmに渡って約400本のソメイヨシノが林立している桧木内川のさくら並木遊歩道を蜂の巣に注意しながら散策することにした。満開を過ぎ、散りはじめの時期を迎えたソメイヨシノであるが、さすがに400本も並ぶとその景色は精悍で雪を抱いた山脈を背景にした桜色はマサにここでしか見ることの出来ない絶景であった。

昼飯時になったので川べりの茶店で名物稲庭うどんを\1,080の前払いで食したのだが、この金額には明らかに桜並木の眺望代が付加されているように思われた。腹も膨れたところで、角館最大の見所である武家屋敷通りを彩っている枝垂桜をぶらぶらと見物させていただくことにした。

あいにく今年の枝垂桜のピークは過ぎている様子で、ほとんど葉桜となった夢のあとを追いかけることになってしまった観光客はそのやるせなさをゆるキャラとの記念撮影で紛らわせているようであった。

武家屋敷通りでは江戸時代から続く旧家がいくつか有料・無料で公開されているのだが、その中で最も格式が高い石黒家(\300)にお世話になることにした。ボランティアの案内おばさんの話を聞きながら築200年の家の造りや5月人形を見学させていただき、さらに当家に保存されている解体新書の展示を見ながら人体の不思議発見に精を出していた。

葉桜になったゴールデンウイークの頃にはこの桜祭りも盛り上がりに欠けているであろうことを懸念しながら角館を後にして山道を北上すると田沢湖に差し掛かったので、ここの主である金色の辰子像への挨拶は欠かさずに行っておいた。

本日の宿泊地である八幡平の後生掛温泉にチェックインすると火山の恵みである源泉掛け流しの硫黄温泉で体の内外をコーティングし、きりたんぽ等の秋田の名物料理に舌鼓を打ちながら秘境の雰囲気を十分に堪能させていただくこととなった。

4月26日(日)
「馬で来て足駄で帰る後生掛」と言われるほどの湯治能力により、温泉で体の力がみなぎるのを感じたので宿を出て一気に八幡平での頂上決戦へと打って出ることにした。峠へと向かうアスピーテラインは雪の回廊と化しており、展望台からは雪化粧を拭い去ることのない山々の眺望が目を楽しませてくれた。

マサよ、君は日本一の桜祭りがみちのくの地で盛大に開催されている事実に恐れおののいたことがあるか!?

というわけで、八幡平から平地まで一気に下り、桜前線を追うように東北道を北上した。弘前市街地は思ったほどの交通混雑もなく、中心地のコイン駐車場に車を停めると徒歩10分ほどで「弘前さくらまつり」の会場となっている弘前公園の追手門に到着した。そこで目にしたものは花びらで埋め尽くされた桜色の外堀であったのだ。

追手門をくぐって園内に入るとそこは桜の天国のような様相を呈しており、これぞマサに「さくらまつり」にふさわしい光景が展開されていた。西濠の脇には見事な桜のトンネルが形成されており、その向こうに松村和子が♪きぃっと帰って来るんだぁとぉ♪と手を振ったお岩木山の雄姿がそびえていた。

入場料\310を支払って有料区域である北の郭・本丸に入城するとどこからか流れる♪べんべらベン♪の調べが耳に入ってきた。津軽三味線をかき鳴らす2人組が「吉田兄弟」と名乗っているかどうかは確認できなかったのだが、青森での桜祭りでは欠かすことの出来ない余興だと思われた。

慶長16年(1611)に築城された弘前城天守が100年に一度の大改修を迎えるということで、天守閣を背景にした桜の景色はしばらく拝めなくなるため、多くの花見客がこぞって押しかけていた。天守閣の最上階から見る岩木山の景色はさらに美しく、観光客は皆、天守閣が早く改修を終えて♪帰って来いよ♪と願っているはずであった。

秋田空港でのフライトの時間が迫ってきたので松村和子よろしく後ろ髪を引かれる思いで弘前公園を後にした。東北道を南下し、秋田北部の能代から続く自動車専用道路をひた走って午後6時には空港に戻ってきた。土産物屋を守っているなまはげに頭皮の末永い健康を祈願し、桜田淳子や佐々木希を押さえて秋田美人の代表に成り上がっている壇蜜に別れを告げ、19:30発ANA410便にて東京へと帰って行った。

FTBサマリー
総飛行機代 \28,180
総宿泊費 \12,500(2食付)
総レンタカー代 \11,010
総ガソリン代 \2,909
総高速代 \2,360

協力 ANA、楽天トラベル、タイムズレンタカー

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